実は猛毒なのです。
電子タバコのニコチン入りリキッド。濃度の単位はmg/ml。
1ミリリットル当たりの重量で記述されます。6mg/mlなら1mlあたり6mg。便宜的に1ml=1gとして計算するケースがあり、この方法で計算した場合は0.6%となります。
0.6%なんてとても薄い、と思うでしょう?
でも、この6mg/mlなニコチンリキッド、15mlのリキッドボトルに入っていたらニコチン総量は90mgになります。
そしてこの90mg、一本飲み切ったら大人でも死にます。
致死量の目安
乳幼児ではニコチン量で10–20mg(タバコ0.5–1本)、成人は40–60mg(2–3本)を、直接、溶液で飲下した場合に急性中毒に達する(急性致死量)[8][9]。
結構な猛毒ですね。
実際にはニコチン自体の作用で嘔吐があり吐き出すことが多いようですが、それにしても危ないものです。
普通のタバコの誤飲も家庭内の深刻な事故事例としてあげられます。
乳幼児はまだ目や手が未発達であり、見て触ってもあまりものをうまく認識できません。乳幼児にとってもっとも発達している感覚器官は口であり、その口で試すことでものを認識している部分があります。赤ちゃんが自分のげんこつを眺めて、そのあと口にぱくっと入れて遊んでいたりするのは「自分のげんこつを確認している作業」なのです。
このためによくわからないタバコというものを確認するために口に入れてしまうという事故が起こります。
タバコはまだ味がひどいので大量には食べないかもしれません。ところが甘い香りのする電子タバコのリキッドはグリセリンなどの甘味もあるために乳幼児の誤飲は少量では済まない可能性が非常に高まります。
乳幼児致死量の10mg~20mgから考えると6mg/mlのリキッドでわずか3ml程度。クリアロマイザータンク1個分、たったこれだけです。
DIY用の高濃度リキッドの場合、1mlで大人すら危ない。そういう危険物なのだという認識を持って扱うようにしてください。
(2016/04/17)
ピュアニコチンの輸送に関する情報を追記します。
化学物質等安全 データシート
国連番号1654 ニコチン|UN NO.1654